2022.02.01
請求書のデジタル化でコストの削減効果や業務効率化が期待できますが、実は顧客が紙の請求書を求めるケースも少なくありません。デジタル、アナログ両方の要望に応えるためにはどうすればよいでしょうか。
法改正で帳票書類の電子化が本格化している
2022年1月に、電子帳簿保存法が改正されました。電子帳簿保存法とは、従来では原則紙での保存が義務付けられていた帳簿書類について、一定要件を満たせば電子データによる保存を可能とした法律で、データとして授受した取引情報の保存義務についても定められています(※ただし義務化については2023年12月末まで猶予期間あり) 。
さらに、2023年10月からはインボイス制度が導入されます。インボイス制度とは、所定の記載要件を満たした請求書の発行や保存を行うことで、企業が消費税の仕入額控除を受けられる制度です。同制度でも、領収書やレシートといった書類を電子データで保存することが認められています。
このような法改正や制度をうまく利用し、帳票書類をアナログからデジタルに変更できれば、経理の業務はより効率化できることでしょう。
コスト削減できるが、相手が電子帳票NGだと使えない!?
帳票書類をアナログからデジタルに変えることで、企業にはどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。まず挙げられるのが、コストの削減です。
たとえば、月末に取引先の企業へ請求書を発行している企業の場合、封筒の代金をはじめ、印刷費や郵送費などが発生します。しかし、デジタル化すれば、これらのコストが削減され、システム利用費と発行に伴う人件費のみで対応ができるようになります。もちろん、書類作成や発送業務といった作業はなくなるため、削減できた費用と稼働を、より生産性の高い業務に充てることが可能です。
さらにいえば、わざわざ書類に押印する必要もなくなるため、テレワーク中でも対応できるというメリットもあります。修正や再発行といった追加対応も、紙の書類と比べれば容易です。
自社の作業効率化、コスト削減に
送付作業電子化によるコスト削減効果
しかし、顧客や取引先が電子帳票を不可としている場合、郵送、FAXなど異なる方法で請求書を発行しなければならず、作業効率も落ちてしまいます。一方で、顧客から指定された帳票のフォーマットを用いて、請求書を送付しなければならないケースもまだ多く存在します。こうした事情から、帳票書類の電子化に踏み出せない企業も少なくありません。
相手が電子帳票NGでも、自動で紙に変換できるから問題なし!
ここまで挙げたように、帳票の電子化にはコスト削減のメリットがある一方、これまでの商慣習にどう対応するかが課題となりますが、この課題に対応できるサービスも存在しています。それが、ドコモビジネスオンラインショップの「dX電子請求書」です。「dX電子請求書」は、請求書や見積書、納品書、支払明細書といった帳票をクラウド上で発行できる帳票電子化サービスです。
「dX電子請求書」の特徴は、顧客ごとの要望に対応できるよう、郵送やFAXといった電子以外の発行も選択できる点にあります。たとえば、電子帳票を認めていない顧客に請求書を送付したい場合、請求書のデータを「dX電子請求書」の配送センターに送信し、同センターが印刷や封入作業を行い、当該顧客へ郵送を行います。これにより、自社で請求書関連業務を行う時間が削減でき、業務負担も軽減できます。
電子帳票の種類も豊富に用意されています。請求書だけでも30種類以上あるほか、インボイス制度に対応した適格請求書、見積書など、100種類を超えるテンプレートが収録されています。加えて、帳票をイチからカスタマイズする機能も搭載されているため、顧客ごとに伝票を使い分けることも可能です。
請求内容は、CSVデータやPDFデータからの取り込みに対応しており、入力画面への直接入力も可能です。あんしんして運用できるよう、ドコモビジネス基準のセキュリティや導入時・導入後のサポートも用意されています。
請求書処理が簡略化でき、印刷費や郵送費も大幅削減
「dX電子請求書」では、ティービー株式会社が開発した、LinkPrint CLOUDというサービスを採用しています。実際に、同サービスを活用している製造業A社のケースをみていきましょう。
A社では、法改正への対応や業務効率化のために、かねてから請求書のデジタル化を検討していましたが、従来の商慣習を残している取引先が多く、電子化した請求書を了承してもらえない可能性があり、デジタル化に踏み切れないでいました。
そこで同社は、顧客の多様な要望に応じた請求書が発行でき、指定された帳票に応じたカスタマイズ機能を持つことから、サービスの導入を決断。印刷や封入、郵送といったアナログでの帳票関連業務をアウトソースできる点が評価のポイントだったといいます。
導入の結果、A社では請求書関連業務の負担や印刷費や郵送費などのコストが大幅に低減し、封入ミスなどの人為的ミスもなくなりました。また、管理画面で、リアルタイムで帳票のステータスが確認できるため、顧客からの「いつ請求書が届くのか?」という問い合わせにも迅速に回答できるようになりました。「dX電子請求書」では、今回ご紹介した事例と同様に、帳票関連業務の効率化が可能です。
「dX電子請求書」は、単なる電子請求書の発行サービスではありません。紙の帳票も電子化された帳票も存在する現在のビジネスシーンに適した、顧客からの要望に応えられるサービスです。従来の商習慣がハードルとなり、帳票のDXが停滞していた企業は、「dX電子請求書」を導入すれば、業務が劇的に改善されるかもしれません。
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